大阪府ドクターヘリにて診療を行った患者さんの診療情報の収集について
【目的】当センターは、大阪府からの委託をうけ、2008年1月より大阪府ドクターヘリの運営を行っています。大阪府ドクターヘリ搭乗医師は病院外にて診療を行い、その診療の結果に基づいて、最も早期に適切な治療が可能となる医療機関へ患者さんを搬送しています。従いまして、搬送先病院は、必ずしも大阪大学医学部附属病院とはなりません。このような大阪大学医学部附属病院以外の病院へ搬送された患者について、バイタルサイン、確定診断病名、診療過程や予後などの診療情報を収集することにより、ドクターヘリ医師の現場での診断や治療の妥当性を検討することを目的としています。
【対象と方法】大阪府ドクターヘリが出動し、搭乗医師が診療を行い、大阪大学医学部附属病院以外へ搬送となった患者さんを対象とします。搬送先病院に対して文書により問い合わせを行い、診療情報の回答を得ます。その情報は当院の電子カルテに診療録として記載、保存されます。なお、収集する診療情報は、病院搬入時刻、搬入時の呼吸数、血圧、心拍数、意識状態などのバイタルサイン、採血結果、根治的治療の内容と実施時刻、確定診断病名、入院期間、予後となります。
【意義】大阪府ドクターヘリに搭乗する医師、看護師の診療能力の向上に寄与します。
【個人情報の取り扱い】大阪府ドクターヘリにて診療を行った患者さんは、ドクターヘリ搭乗医師が搬送先病院の医師へ紹介したこととなります。医師が他院に紹介した患者さんの診療経過を当該医師に問い合わせ、その回答を得ることは各医療機関の個人情報保護の規定の範囲内で一般的に行われており、合理性があると考えられています。収集された診療情報は大阪大学医学部附属病院の個人情報の規定に基づき、適切に管理されます。なお、収集した医療情報を研究目的として使用する場合は、当院の倫理委員会による適切な審査を経て、承認された場合のみに限定されます。
問い合わせ先:大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター 中川雄公