病院外心停止に対する包括的治療体制の構築に関する研究
病院外心停止例の蘇生率は、病院前救護の質の向上や市民によるAEDの普及などにより改善されてきていますが、社会復帰率は、いまだに8%程度と非常に低いのが現状です。更なる社会復帰率向上のためには、病院到着後に行う集中治療において、さらに工夫できることがあるのではないかと考えています。本研究では、大阪府下の救命センターおよび登録施設に搬送例を対象として、院外心停止例の搬送先病院の治療体制及び、低体温療法などの病院到着後の集中治療に関するデータを前向きに登録・分析し、『搬送先病院の選定基準、有効な集中治療など院外心停止の社会復帰率を向上させるための治療ストラテジーを検討すること』を目的としています。