急性期ゲノムプロジェクト

急性期ゲノムプロジェクト

急性期ゲノムプロジェクト

集中治療室では、あらゆる原因によって生命の危機に瀕している重症患者の治療を行っています。そのような重症病態では、免疫が過剰に反応することから全身性炎症反応症候群を発症します。近年、遺伝子(DNA、RNA)や遺伝子産生物(たんぱく質、代謝産物)を網羅的に評価することが可能となってきました。本研究の目的は、網羅的分子情報に基づいて全身性炎症反応症候群の新規分子病態を解明することです。これから、将来的に個々の重症患者に最適な個別化医療の実現を目指します。

急性期ゲノムプロジェクトの新着ニュース

2023年9月01日
当科 急性期ゲノムプロジェクト・リーダー 松本寿健 特任助教が、大阪大学微生物研究所主催のセミナーで講演します。 詳しくはこちらをご覧下さい。皆様のご参加をお待ちしています。
2023年7月25日
当講座の大西伸也医師(博士課程)らの研究チームが重症熱傷患者の死亡率に関わる3つのタンパク質とサブグループを同定したことについて大阪大学よりプレスリリースをして頂きました。
2023年1月24日
Roche INFECTIOUS DISEASE AWARD 2022に選ばれました
2022年7月27日
急性期ゲノムプロジェクトにおける臨床検体を用いたトランスラショナル研究が、 “CIDER 助成事業:部局横断型『感染症』研究促進”に採択されました
2022年7月08日
第28回外科侵襲とサイトカイン研究会の優秀演題セッションで口頭発表しました

急性期ゲノムプロジェクトの最近の実績

2023年10月10日
当科の蛯原健 特任助教、戸上由貴医師(現大阪医療センター)、松本寿健 特任助教、小倉裕司 准教授らは、大阪大学ヒューマン・メタバース疾患研究拠点(WPI-PRIMe)の武部貴則 教授、東京医科歯科大学 統合研究機構 先端医歯工学創成研究クラスター 創生医学コンソーシアム 佐伯憲和 プロジェクト助教らとの共同研究で、補体代替経路を増幅するD因子に着目し、D因子を阻害する半減期延長型抗D因子抗体を用いて新型コロナウイルス感染モデルの血管炎症状の軽減に成功しました(Cell stem cell. 2023
2023年10月02日

当科の松本寿健 特任助教は、神経内科・脳卒中科 招へい教員 神吉 秀明先生(現大阪警察病院 脳神経内科部長)と神経内科学 特任教授 佐々木 勉 先生らとの共同研究で、急性期の重症脳卒中において、全血mRNAmiRNAの統合解析を行い、マクロファージにおけるMSP-RONシグナル伝達が活性化され、複数のmiRNAが脳卒中病態を包括的に制御していることを明らかにしました(J Stroke Cerebrovasc Dis. 2023)。

2023年9月23日

当科の松本寿健 特任助教は、大阪大学消化器外科 山田萌 大学院生、田中晃司 助教らとの共同研究で、ヒトcircular RNAの一つであるcirc_0004365が食道扁平上皮癌における化学療法(シスプラチン)抵抗性と関連し、新規バイオマーカーおよび治療標的として使用できることを明らかにしました。(ONCOLOGY LETTERS 26: 467, 2023

2023年7月18日

当講座の大西伸也医師(博士課程)らの研究チームは、JCHO中京病院と共同で重症熱傷患者の血中に含まれるタンパク質を質量分析技術を用いて評価しました。重症熱傷患者の死亡率に関わる3つのタンパク質とサブグループを同定しました。https://doi.org/10.1016/j.isci.2023.107271

2023年6月11日

当講座の光原智海医師(外科専門研修)、戸上由貴医師(現大阪医療センター)らの研究チームは、当センターに搬送されたメトヘモグロビン血症の症例に対してRNAシークエンスを行い、患者の白血球のRNAにおいて過酸化水素の異化プロセスが活性化されていることを示しました。(Journal of Medical Case Reports (2023) 17:238)

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